パン作りをしていて知った言葉、固形油脂の 『可塑性』 。
普段使わない言葉だし何かピンとこない。
簡単に言うとどういうことなの?
この記事でスッキリしてもらえたら嬉しいです♡
可塑性とは...?

可塑性とは…
変形させると元に戻らない性質のこと。
粘土をイメージするとわかりやすいです。
力を加えると自由に形を変える ことができて、 力を加えるのをやめても元に戻らない 。
バターなどの固形油脂は、この可塑性を持っています。
室温に戻したバターは 指で押すと凹み、指を離しても凹んだまま の状態ですよね。
この性質が パン生地の伸びを良くし、ふっくらボリュームを出す のに一役かっているのです!
ぐにゃぐにゃと形を変えられるバターは、グルテンとグルテンの間に上手に入り込みます。
そしてバターの力でグルテンをぐい~んと伸ばしてくれる。
生地がよく伸びると発酵時にふっくら膨らみ、焼いた時にもグーンと釜伸びしてくれます。
ただし、バターを液状に溶かしてしまうと話は変わってきます!
液体になると組織が壊れてしまい、可塑性が失われてしまうのです。
そして、再び冷やし固めても可塑性は戻らないのです。
だから、バターを室温に戻す時は温めすぎないように注意しなければいけないのです。
可塑性=Plasticity

可塑性のことを英語でなんと言うかご存知ですか?
これを知ると可塑性のイメージがしやすい方もいるかも♪
可塑性 = plasticity
スペルを見て、ピンと来ましたか?
そう、plastic(プラスチック)!
熱を加えると柔らかくなり、冷ますと硬くなる、リサイクルにもってこいのプラスチックはまさに plasticity を持つ物質なのです。
ぐにゃぐにゃと形を変えられる固形油脂と同じ性質。
可塑性(plasticity)のある物質だからプラスチック(plastic) !
あ、ピンとこない??笑
パン理論の話から、語源の話に...笑
私なりの落とし込み方なので伝わりにくかったらごめんなさい。
「可塑性」と漢字で読むとピンと来なかった方、今回のお話でイメージしやすくなると嬉しいです♡
「可塑性」という特徴を知っていれば、油脂の扱い方も変わってくるはず♪
理論を知るとパン作りがより楽しくなりますよ♡